斬新! FOMA の定額制を活用した「自動車電話」(会社の内線 IP 電話機を自動車に搭載)

NTT ドコモの FOMA の定額制データ通信プラン は、一部のプロトコル (IP 電話など) はそのままの状態では利用できません (簡単に利用できると、以下のような方法で、使い放題の携帯電話が実現できてしまうためかと思われます) が、NTT ドコモによって 2007 年 12 月から VPN の利用が認められています
そこで、ノートパソコンに PacketiX VPN Bridge をインストールし、本社の VPN Server に FOMA 経由で常時接続状態にした上で、LAN ポートとの間をブリッジし、社内の IP 電話端末 (内線電話) を LAN ポートに LAN ケーブルで接続して、「社内 内線電話」の実験を行いました。


実験風景の写真は以下のとおり。



このように、ノートパソコンに VPN Bridge を入れて、FOMA で社内に常時接続にし、LAN ポートとローカルブリッジします。



携帯電話という程小型ではありませんが、ノートパソコンの上に電話機を載せることで、持ち運びやすくなります。
ただし、電話機は AC 電源 (100V) が必要なため、自動車のインバータで給電します。
インバータと電話機の相性が悪いときは起動しないことがあるため、注意しましょう。



このように、車の中でも、FOMA 定額制のおかげで、内線電話で無料で通話し放題の状況を実現することができます。さらに、会社の IP-PBX 経由で固定電話網に接続しているため、非常に安価に (または無料で) 外線に電話をかけることができます。
また、外線からかかってきた電話を自動車の中で受けることができます。


なお、せっかくなので、スピーカモードにして、トンネルの下や、高速道路などを 1 時間くらい走ってみました。(谷田部 IC ←→ 柏 IC)
ときどき音声がプツプツ言ったり、茨城県と埼玉県との県境付近で FOMA の電波状況が悪くなって不安定になったりしましたが、基本的には、高速走行中でも、一昔前の携帯電話に若干劣るくらいの音質で通話ができたようです。
東京 23 区内であれば、より高音質でセッションが維持できるのではないかと思われます。
なお、低速走行中または停止中のほうが音質は良かったです。


もちろんノートパソコン + VPN + Skype を用いると同様のことは電話機をわざわざ持込まなくても実現可能ではありますが、今回はあえて普通の卓上の IP 電話機を自動車の中に設置するという点で大変斬新な実験となったと思います。


昔からやろうと思っていたが面倒で今までできなかった実験。