「万博記念公園」駅とその周辺の道路はすごかった

万博記念公園」駅が存在することになっているのは、下記の場所のはずである。

ところが、この場所に近づいても、工事現場の金属の壁がたくさん並んでいるだけで、周囲の道路から駅周辺のエリアに進入することができる道が無いように思えた。ここも残念ながら開通まで中の様子は見れないのかと少しがっかりした。


しかし、なんと南のほうから進入できる道路が見つかった。もともとこの地域はあまり開発されていない田舎道で、林や民家 (農家?) の間を縫って非常に細い道が網の目のように通っている。車では大変走りにくい道幅の狭い道路である。

だが、そのような道を印刷した地図をもとに進むと、あるT字路を右折して次に左折したところで、なんと土手のような高所に自分 (車) がいることに気付き、しかもそこのガードレールの下を見ると、信号が完備されていて舗装したての超新品状態の道路 (しかも広くて走りやすい) が設置されていて、ご丁寧にもライトアップされているではないか。



我々は、「おぉ〜これはすごい!」などと歓声を上げながら、土手のような場所から下に見える新築道路に降りる方法を探した。
まだ工事中の坂のようなところを下ると、ついにその道路に到達することができた。



周囲はもちろん田畑や林、農家など以外はほとんど何も無い荒地しか無いくらいの田舎である。店舗やコンビニ、商店などは全く無い。
そして、この完成したばかりの道路だけが静かに (不気味に) 横たわっていた。結構長い時間いたが車は自分たち以外には1台も来ない。もちろん駅も未完成だし何も無いのだから誰かが来るはずがないし、入り口もほとんどまだ封鎖されていて入れるのは2箇所だけなので、探さなければこんなところには迷い込まないだろう。


本当に周囲には何も無い荒地の真ん中に、突然、滅茶苦茶きれいに整備された道路とそれに囲まれる駅の建物が姿を現す。これほど異様な光景を見たのは生まれて始めてかも知れない。表現や写真が下手だったのでその感動をうまく表すことができないのが大変残念である。



道路は、中心部にある「万博記念公園」駅 (24日オープン) を囲む形でループ状に設置されているようであった。中心部の駅の建物はなぜかライトアップされており、またこれも異様な光景である。
駅の近くにはバス停やタクシー用の待ちスペースが用意されていた。公衆電話BOXもあったが中に電話は無かった。やはり誰もいない空間にこういうのがポツポツと置いてあるのはかなり不気味であり、まるでこの空間の物質だけがどこかから筑波の荒地に瞬間移動したような違和感を覚えた。




駅の入り口はもちろんシャッターが降りていたが、その近くまでは入れるようになっている。そこで中をよく見ると、自動券売機、自動改札機、「秋葉原方面」・「つくば方面」の案内板、などがよく見えた。
あと、写真には取れなかったが、駅の前によく意味の分からない巨大なオブジェが設置されていた。



これらの「万博記念公園」駅とその周囲の道路を含めたターミナル地区は、たぶん数日前に完成したばかりなのだろう。工事関係者以外、ほとんど誰も入った形跡は無かった。
その中で、信号機だけがずっと 青 → 黄 → 赤 のように繰り返し点灯している様子は大変滑稽だった。周囲は見渡す限り何も無く、原っぱのようなところである。


たぶん、24日にTXが開通して駅の周辺がにぎわいだすと、今夜見たこの風景は失われてしまうのだろう。このような違和感のある風景を見て感動することができるのは、それまでの間だけの楽しみである。


それに、よく考えてみると、この斬新な風景のある場所は、筑波大学から車で10分程南西に走るだけで着くことができる。


なお、その後新築の道路を色々走ってみた結果、道路はほぼループ状になっており、現在のところ、つくば市の一般道路との間で出入りが可能な場所は、正確には下記の2箇所の地点である。

1. 東経 140°03′42.18″、北緯36°03′11.27″ (南方面から来る場合)
2. 東経140°03′56.56″、北緯36°03′53.11″ (北方面・土浦学園線方面から来る場合)