SoftEther VPN 2.0 公開仮想 HUB 用

この「公開仮想 HUB」は、同時に大量のユーザーが接続し、かつ大容量のデータが連続的に流れる環境において、開発中の VPN サーバーの安定性を検証し、バグを発見しやすくするという役割を担っていた。約半年間に渡って公開することができた実験用公開仮想 HUB に常時大量のユーザーが接続してきてくれたおかげで、VPN サーバーに高負荷をかけたときに発生するいくつかの不具合を発見し、修正することができた。


さて、SoftEther VPN 2.0 のベータ版公開に際しても、実験用公開仮想 HUB を SoftEther.com 上で提供させていただこうと考えている。

もちろん、SoftEther 1.0 と比べて、2.0 で新しく追加された最新のテクノロジーを実環境で検証するという目標を含んでいる。SoftEther VPN 2.0 の実験用仮想 HUB には、以下のような要件を追加したいと思っている。

  • ダイナミック・ロード・バランシング
    • 数台の SoftEther VPN 2.0 サーバー ファームを構成し、ダイナミック・ロード・バランシングを行う。インターネットから実験用公開仮想 HUB に接続したユーザーは、自動的に空きのあるサーバーに接続される。
    • したがって、SoftEther 1.0 の実験用仮想 HUB では、同時接続数が合計 500 くらいで限界となり、改選状況の悪い人から順に切り捨てられていたのだが、SoftEther VPN 2.0 を使うと、合計で 1万クライアントくらい同時接続しても、平気で動くはずである。
  • ユーザー固有の仮想 HUB 提供
    • SoftEther VPN 2.0 では、1 つの VPN Server に複数の仮想 HUB を作成し、セキュリティ設定などをそれぞれ独立させて動作させることが可能になった。
    • そこで、実験用仮想 HUB サーバーでは、ユーザーが Web ページ上から申し込みフォームで仮想 HUB の作成を申し込むと、自動的に数秒以内に 実験用仮想 HUB のサーバー ファーム上に、仮想 HUB が作成されるようなサービスを、実験的に無償で 実施できれば良いと思っている。
    • SoftEther 1.0 の実験用仮想 HUB は、全員が 1 つの仮想 HUB に接続し、そこからインターネットに NAT 経由でアクセスできるというものだった。2.0 でももちろんこのような NAT タイプの実験用仮想 HUB は用意するが、その他にもこのような動的仮想 HUB 提供サービスの実験も (短期間だが) やってみたいと思う。 (あえて言えば EmotionLink を使った GMO どこでも LAN のようなサービスか...)

上記のようなことを実装した SoftEther VPN 2.0 ベータ版に対応した実験用公開仮想 HUB が本当に実現でき、長期間安定して動作すれば、SoftEther VPN 2.0 ソフトウェアの品質の高さ、安定性の高さ、性能の高さ、スケーラビリティの高さを強烈にアピールすることができるだろう。