プログラマの労働条件を過酷にしているのは、過酷な労働条件を受け入れるプログラマ

また、プログラマの賃金を安くしているのも、自分の能力に見合った給料を要求しないプログラマです。とくに、大手ソフトメーカーなどの若手の有能なプログラマで、年収700万円に匹敵する仕事を、年収400万円しかもらわずにやっている人がよくいます。そういう人は、労働力のダンピングをしています。ダンピングをするプログラマは、プログラマ全体の賃金を安くしてしまいます。

大手ソフトメーカーにいるエース級のプログラマは、さっさと自分の能力に見合った給料を出す外資系もしくはベンチャーに転職すべきです。また、有能なのに安い給料で働いているプログラマを見かけたら、見合った給料をもらえる会社に引き抜くべきです。有能なプログラマがどんどん転職していけば、日本の大手ソフトメーカーは、人材がスカスカになるのを恐れて、有能なプログラマの賃金を、それに見合ったものにせざるを得なくなるはずです。

結局、プログラマを過酷な労働条件と安い賃金に追いやっているのは、有能なのに安い賃金で無理なプロジェクトを引き受けるダンピングプログラマなのです。世界史を勉強すれば、この「抜け駆け」こそが、搾取と隷属を作り出してきたことがよく分かります。とくに、「抜け駆け」を利用した間接統治は、白人が有色人種を支配し搾取する時の常套手段です。

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070216/1171627060 より


ここで説示されている「抜け駆け」による搾取というのは、要するに、ゲーム理論における囚人のジレンマのことだろうか?