日本人が米 Amazon から MP3 を購入する行為は省エネにつながる

通常であっても、米 Amazon の MP3 Store の価格は、同じ音楽が日本で販売されている場合の価格と比較して非常に安価ですし、円高ドル安の現在においてはさらに安くなっています。

音楽を今時 CD プレイヤーで聴いている人はほとんどいないと思います。多くの方は CD を購入してもすぐに MP3 ファイルにリッピングして PC や iPod で聴いているでしょう。そのための音楽ファイルは、日本で CD を購入して入手しても、日本の MP3 ストアで購入しても、米 Amazon の MP3 Store で購入しても、全く同一です。そのため、当然、最も安価な米 Amazon の MP3 Store で購入することが合理的であると言えます。

日本では CD でしか入手できない音楽も、米 Amazon では MP3 形式でダウンロード販売されています。また、CD を購入する場合は、CD を店頭販売している店舗へ行くか、通販で購入する必要がありますが、店舗までの交通や、その店舗の運営にかかる光熱水費や人件費などが無駄に浪費されてすることになりますし、通販で購入する場合も途中の運送会社の消費するエネルギーや人件費が浪費されています。購入するとすぐにリッピングされる CD をわざわざプレスして製造している工場で消費しているエネルギーや人件費も本来は無駄なものです。しかし、入手したい音楽が日本で CD でしか販売されていないとなると、これらの無駄なエネルギー消費を経て元に届けられた CD を調達するしか、合法的にその音楽を入手できないということになってしまっています。

そのような音楽でも、米 Amazon で MP3 が販売されていることを発見した場合は、上記のような工夫をすることによってすぐにダウンロード購入することができます。単に安価に日本で販売されている CD と全く同じ内容を取得することができるだけでなく、日本で物理的な CD として販売されているものを購入する必要がなくなりますので、長期的には、このような購入方法は、日本における物理的な CD を製造、販売している事業者の売上を削減することになり、物理的な CD を製造しようとする分量が減り、全体的な省エネを実現することができると言えます。

物理的な音楽 CD は、現在では、パッケージの紙などに価値を見いだすというマニアックな価値が残っている部分を除き、コンテンツの流通手段としてはすべてダウンロード販売に置き換えることが可能ですが、日本ではまだなぜか物理的な CD でしか入手できない音楽が多くあるようです。これらの流通や店頭での陳列には多くのエネルギーや人件費が消費されています。日本人が日本で物理的にしか販売されていない音楽 CD と同一のコンテンツを米国などの当該コンテンツがダウンロード販売されているサイトから積極的にダウンロードするようなことが流行れば、これらの旧来から続く、現在となっては実質的にはエネルギーの無駄使いである音楽 CD の流通産業に従事し、貴重な労働時間を費やしている多くの人たちは、それらの仕事がなくなることによって、より面白く有意義な他の仕事に興味を持つことができます。