調査結果: マルチタスクの多い人間はマルチタスク処理が下手だ。やればやるほど効率が悪くなる

 YouTubeを見たり、電子メールを書いたり、電話で話したりといったメディア活動を同時にこなす「メディアマルチタスク人間」は、結局どのタスクもうまくできていないと、米スタンフォード大学が8月24日に報告した。

 Proceedings of the National Academy of Sciences誌でこの研究を公表した研究者らは、研究結果に驚いたと話している。彼らは、メディアのマルチタスク処理に優れた人たちの秘密を探し求めていたが、そうした人たちの能力のなさが広範囲にわたって発見されたという。

 「マルチタスクの多い人間はマルチタスク処理が下手だ。やればやるほど効率が悪くなる」とスタンフォード大学のコミュニケーション学教授クリフォード・ナス氏は語る。

 常習的なメディアマルチタスク人間は、注意を集中させること、情報を整理すること、作業を素早く切り替えることに劣っていると、同校の研究者は述べている。

 同校の学生100人をテストした結果、研究者らは、習慣的にメディアをマルチタスク処理している人は、集中力に難があり、無関係な情報を無視できないとの結論を下した。

 ナス氏は、マルチタスクは広がって――仕事によってはインスタントメッセージのウィンドウを開きっぱなしにしなければならない――おり、今回の研究結果には驚いたと話す。

 「認知の観点からマルチタスク処理が難しいことは知っていた。われわれは『マルチタスクを可能にする特別な能力とは何だろうか?』と思っていた。ところが、マルチタスク人間が優れているという結果ではなく、劣っているということを発見した」とスタンフォード大学の象徴体系学教授エーヤル・オフィル氏は語る。

 メディアマルチタスク人間は気が散りやすいが、最初に新しいものに気付くといういい面もあるかもしれないと同氏は言う。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/25/news028.html



確かに、あまり邪魔が入らなかったときに、集中してソフトウェアを書くことができる。


逆に、一日のうちに何度か割り込みが入る (メール、ミーティング、議論、電話など) と、その割り込みがあったとき以降はあまりソフトウェア開発が進まなくなる。
割り込みが朝に入っても、夜に入っても、それ以降はあまり集中したソフトウェア開発ができなくなるから、メール、ミーティング、議論、電話などはできるだけ夜に全部まとめて行うのが効率的な気がするが、他の会社とのやりとりではそううまくいかない。


ソフトウェア開発など集中して作業しているときに、例えば BGM を聴くということについてはどう考えるのが良いか。これまで訪問した出版社やソフトウェア会社では、オフィス全体に有線の BGM が小音量で流れていたことがあった。
BGM を聴くといっても 2 つのパターンがあるのではないかと思う。1 つは、メインとなる作業をしながら、ときどき (数秒〜数十秒に 1 回程度) BGM のほうを意識する場合。この場合は作業効率は著しく低下するのではないかと思う。もう 1 つは、BGM のほうはほとんど無意識に聴いており、数十分に 1 回くらいしか意識しない場合。ほとんど聴いていること自体を忘れるやつ。この場合は作業効率は低下しにくいと思う。したがって、意識しにくいような BGM を聴くのが良いのではないかと思う。


昔、ソフトウェアを開発しながら落語のテープを聴けば面白いのでソフトウェア開発の効率が高くなるのではないかと思ってやってみたが、逆効果だった。


うちの会社のメンバーにはテレビやビデオなどを横のディスプレイで再生しながら作業する人が多い。これも BGM と同様 2 パターンあるのだと思う。(内容が気になって意識してしまうコンテンツと、無意識で視聴しながらメイン作業に集中できるコンテンツ)